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茶々姫をたどる汐路にて

茶々姫研究日記(こちらが現行版になります)

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第十五話「猿の正体」【大河ドラマ感想】

 
特に今回は突っ込みどころもなかったのですが…

○秀吉と江

江は決して多くはない秀吉の養女の一人ですので、茶々に負けないくらい秀吉との縁が深い女性です。徳川家における江の地位にも、この豊臣家の女性という立場が大きく影響していると考えられ、「義兄」であるいじょうに「養父」としての秀吉を描いていた今回は、私としてはとても良い回でした。

twitterのTLで「秀吉は江のほうが市に似て美人だったので側室にしようとしていたという説があるらしい」という内容の書き込みが数件あったことが気になったのですが、これは史料に基づいた「説」ではなく、とある歴史小説の演出ですので…
茶々も江もはっきりと間違いのない肖像画は伝わっていませんし、数え十三歳の年に同じく養子の秀勝に嫁がせるわけですから、やっぱり娘という感覚であったというほうが、私はしっくり来る気がします。

○於義丸秀康

家康が秀康を嫌ったという面は描かれませんね。
出生に疑いを持っていたとか、容姿が気に入らなかったとか、いろいろいわれていますが、現在は母の出自に不足のない長丸(のちの秀忠)が最初から後継者扱いだったということが指摘されています(秀康の母は女中)。秀忠が特別偏愛されたというのではないようです。
秀康は信康亡き後、「長兄という扱いを受けなかった」いうよりも、「庶兄としての扱いを受けた」というところでしょう。
私は徳川家の中では秀康はかなり好きな武将なのですが、史料でも武勇に優れていたとも評価されていますし、決して秀忠に比べて劣ったところのある武将であったとは思いません。

○初かわいい

江が生娘で、先を越されなかったことに素直にほっとする初にすごく共感しました(笑)


明日から仕事の関係で週末まで東京へ行って参ります。
ちょうど今放送している回を見れるのは帰宅後になると思います。
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Comment

1. 紀伊さんとは真逆に

私は震災の影響で東京に仕事がなく、京都支店へ3週間出張する事になりました(^-^)
今猛勉強中です。
特に奈良・飛鳥はまだ手付かず…(泣)(T_T)
どうも淀姫さまに呼ばれている気がしてなりません。

私も秀康公の方が好きかな!?
彼は双子説もあるようですが。
当時は双子が忌み嫌われたというのも原因でしょうか?

2011.05.04 | しなちくにゃんこ[URL] | Edit

2. Re:紀伊さんとは真逆に

>しなちくにゃんこさん

すばらしいですね!
またブログをチェックしに伺います♪

双子は当時忌み嫌われた説と、歓迎された説と二つの説がありますね。
忠輝など、家康の系統は双子説を結構見るように思うのですが、家康の家系に双子が多かったのでしょうか。

家康が秀康を嫌っていたにしろそうでないにしろ、嫡男としての生母の出自が整っていなかった(逆に築山殿の養子になっていたりしたら違ったのでしょうけれど…)ので仕方ないのかもしれません…
当時は生まれで生き方も変わって、秀康については不遇としかいいようがありませんね。

2011.05.06 | 紀伊@赤石いとこ[URL] | Edit

    
プロフィール

紀伊

Author:紀伊
茶々姫(浅井長政の娘、豊臣秀頼の母)を中心に、侍女、ご先祖の浅井家女性(祖母井口阿古など)、茶々の侍女やその子孫、養女羽柴完子とその子孫を追いかけています。
ちょこっとものを書かせていただいたり、お話しさせていただくことも。





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メモ「赤石いとこ」名義で記事を書かせていただきました。

悲劇の智将 石田三成 (別冊宝島1632 カルチャー&スポーツ) 悲劇の智将 石田三成 (別冊宝島1632 カルチャー&スポーツ)(2009/06/06)
…改めて石田三成と茶々姫の“不義”を否定する記事を書かせていただきました。


メモ 参考資料としてご紹介いただきました。

めのとめのと
…茶々の乳母大蔵卿局を主人公描く歴史小説。茶々の祖母阿古の活躍も見どころ。
千姫 おんなの城 (PHP文芸文庫)千姫 おんなの城
…千の生涯を描いた作品。千が見た茶々をはじめとする人々の生き様、敗者が着せられた悪名が描かれる。


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