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茶々姫をたどる汐路にて

茶々姫研究日記(こちらが現行版になります)

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楠戸本読みました

 
※あくまで茶々姫ファンとしての感想ですのでご了承ください。

楠戸 義昭 お江 (静山社文庫)(2010/10/05)
お江 (静山社文庫)

この本の著者である楠戸義昭氏は、以前から私の回りの同志様の間では、「茶々姫嫌い」として有名だったりします。
ですので、今回もある程度は覚悟して読んだのですが...

ところどころ、参考にすべき史料解釈があったり、さまざまな説を検討し直されたりしているのですが、
これがかえって困ったことに、根拠のない茶々姫の意思や思いも同列に、断定的に書かれているんです…

例えば、お江の度重なる結婚には秀吉だけでなく茶々姫の強い意向があったとされていることや、
お江が徳川に嫁ぐ際、完子を置いていったのは、政略結婚の持ち駒がなかった秀吉や我が子かわいさで妹や姪を秀頼のために犠牲にすることをいとわない茶々姫が強引に取り上げたから…という下り。

まるで見てきたかのように語られるこれらの部分は、茶々姫ファンにとって、胃が痛くなる展開です。

秀頼に対する教育方針は茶々姫が公家にかぶれたため、完子を九条家に嫁がせたのもそれが理由、それらが豊臣家が衰退した原因…
そのあたりは見慣れてしまった、食あたりを起こしそうな展開ですね。

秀吉没後の豊臣家が公家対策に熱心だったのは、それが豊臣家の生き残る道だったからこそ、お寧さんともども力を尽くしていたのではないでしょうか。
秀頼の側には槍の渡辺糺、弓の六角義治など、茶々姫は武術の師も揃えていました。

茶々姫が自分より偉くなったお江に忸怩たる思いを抱いていたことも、よく言われますが、わたしはそのような感情をうかがい知るものは見たことがありません。
あるのは、待望の男児(家光)誕生に喜ぶ手紙です。

さきに書いた通り、ところどころの考察は大変に参考にさせていただきたいので、「読まなければいい」と割りきれないだけに、余計複雑です…

これを読んだ方が、茶々姫はこういう方だったのか…と思われるととても残念で悲しいです。
昔から、嫌いな方は毛虫のように嫌われますし…

また、じっくり読みたいのですが…ただただやはりそこが残念。
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プロフィール

紀伊

Author:紀伊
茶々姫(浅井長政の娘、豊臣秀頼の母)を中心に、侍女、ご先祖の浅井家女性(祖母井口阿古など)、茶々の侍女やその子孫、養女羽柴完子とその子孫を追いかけています。
ちょこっとものを書かせていただいたり、お話しさせていただくことも。





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メモ「赤石いとこ」名義で記事を書かせていただきました。

悲劇の智将 石田三成 (別冊宝島1632 カルチャー&スポーツ) 悲劇の智将 石田三成 (別冊宝島1632 カルチャー&スポーツ)(2009/06/06)
…改めて石田三成と茶々姫の“不義”を否定する記事を書かせていただきました。


メモ 参考資料としてご紹介いただきました。

めのとめのと
…茶々の乳母大蔵卿局を主人公描く歴史小説。茶々の祖母阿古の活躍も見どころ。
千姫 おんなの城 (PHP文芸文庫)千姫 おんなの城
…千の生涯を描いた作品。千が見た茶々をはじめとする人々の生き様、敗者が着せられた悪名が描かれる。


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