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茶々姫をたどる汐路にて

茶々姫研究日記(こちらが現行版になります)

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大局を追って ~「浅井備前守長政嫡女」は茶々か?

 

佐脇良之の妻大局が、のちに初の輿入れに従ったというのは何出店なのだろう。そもそも大局の史料が「佐脇譜略」しか見当たらない。良之没後に「浅井備前守長政嫡女の乳母」となり、その後(いつの時点か書かれていない)金沢へ下り、前田利次の乳母となったという下りしか書いていない…


posted at 22:55:29


娘の圓智院殿は肖像画も有名なのだけど、再興した金沢の妙法寺には大局やその父母の供養をされているのだろうか。


posted at 23:05:33


前田利次から追いかけられないかと思ったけど、こちらも今のところ全く手掛かりなし。


posted at 23:13:09


〔大局を追って〕『尾張群書系図部集』では佐脇良之の子に源助(「尾張犬山の住人。妻森甚之丞女」)と篠原出羽守一孝妻とあり、源助の子に生駒又左衛門がいて、「大坂にて討死にす」とある。


posted at 02:12:57


〔大局を追って〕「佐脇譜略」だと元亀三年十一月二十二日三方ヶ原で良之が討死にしたとき、すでに娘が二人あって、妻は身重だった(のちに作右衛門久好)。長女は後に京極家家臣堀江九左衛門へ嫁し、次女は前田利家によって篠原出羽へ嫁した。(続く)


posted at 02:22:35


〔大局を追って〕(続き)良之妻は寡婦となったため、「浅井備前守長政嫡女の乳母」となり、大局と称した。その後金沢へ帰り、これまでの縁によって前田利常の命でその子利次の「御乳母」に召し出され、表局と称した。江戸御殿に勤め、致仕したのち病死した。


posted at 02:22:51


〔大局を追って〕『金澤古蹟志』「泉野寺町妙法寺由緒」によると妙法寺の開基である良之息女圓智院殿は一女あり、濃州大垣城主伊藤長門守子息圖書頭と縁組した。圓智院殿は後に城内に住み、慶長三年八月晦日に亡くなった。圓智院殿妙浄禅尼。 長門守は伊藤盛景、圖書頭は盛正。


posted at 02:38:28


〔大局を追って〕「生駒又右衛門佐脇源助佐脇氏ハ尾州犬山ノ住人、親佐脇藤八ハ愛知郡荒子住人前田蔵人利正ノ五男也、信雄公小姓母方姓以テ生駒源助ト云フ佐脇源助親藤八ハ信長公二仕フ、又左衛門利家公ノ弟也」(『江南市史 資料四 文化編』p247)によると、大局は生駒氏ということか。


posted at 02:47:31


〔大局を追って〕史料少なすぎですが、乳母奉公をしたのが元亀三年冬に身重で夫を失った後のタイミングなので、実際に授乳したでしょう。この時期乳飲み子だったのは茶々ではなく江。そして生駒氏の一族らしいので、大局は小谷落城後信長が江のために用意した乳母ではないかという線が固い気がする。


posted at 04:23:24


「嫡女」って言われたら普通は茶々だけどね。 「嫡出の長女」だけでなく、「正妻の産んだ子」って意味もあるみたい。 姉妹の面倒も見ていたかもだけど、授乳は江相手しかいない。


posted at 04:32:49

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2022.08.14 | [] | Edit

Re: タイトルなし

こんにちは。お返事遅くなり恐縮です。

大局についてとのことですが、私は浅学ゆえにブログに記載している以上のことはわかりかねます。
ただ、「乳母」というだけで必ずしも生まれたときから仕えていたというわけではない(ご存じかと思いますが、「乳母」は一人とは限らず、成長後側近として仕えた女性も「乳母」と記録されています)のは確かです。
そして、茶々姫の晩年に大局らしき人は私は見つけられておりません。

ぜひご自説を裏付けるものを見つけられたときは、こちらこそご教授賜りたく存じます。

2023.07.21 | 紀伊[URL] | Edit

    
プロフィール

紀伊

Author:紀伊
茶々姫(浅井長政の娘、豊臣秀頼の母)を中心に、侍女、ご先祖の浅井家女性(祖母井口阿古など)、茶々の侍女やその子孫、養女羽柴完子とその子孫を追いかけています。
ちょこっとものを書かせていただいたり、お話しさせていただくことも。





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メモ「赤石いとこ」名義で記事を書かせていただきました。

悲劇の智将 石田三成 (別冊宝島1632 カルチャー&スポーツ) 悲劇の智将 石田三成 (別冊宝島1632 カルチャー&スポーツ)(2009/06/06)
…改めて石田三成と茶々姫の“不義”を否定する記事を書かせていただきました。


メモ 参考資料としてご紹介いただきました。

めのとめのと
…茶々の乳母大蔵卿局を主人公描く歴史小説。茶々の祖母阿古の活躍も見どころ。
千姫 おんなの城 (PHP文芸文庫)千姫 おんなの城
…千の生涯を描いた作品。千が見た茶々をはじめとする人々の生き様、敗者が着せられた悪名が描かれる。


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