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茶々姫をたどる汐路にて

茶々姫研究日記(こちらが現行版になります)

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初春のお慶びを申し上げます

 
御挨拶が遅くなりました。バタバタと年末を過ごしているうちに、あっという間に年が明けてしまいました。
「一月は行く、二月は逃げる、三月は去る」と申します。なるだけ充実した時間が過ごせるよう自戒したいと思います。

大河ドラマが終わり、関連書籍が軒並み値崩れしていたので、何冊か購入。

特に新しい情報があったわけではありませんが、『戦国三姉妹の栄華と悲惨―茶々・お初・お江―』(立石優著、明治書院)は茶々の再評価という意味では近年の研究を取り入れられているように感じました。
完子のその後についても、すこし触れられています(出生のタイミングは従来の説の通りでしたが)。
戦国三姉妹の栄華と悲惨―茶々・お初・お江 (学びやぶっく)戦国三姉妹の栄華と悲惨―茶々・お初・お江 (学びやぶっく)
立石 優

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ツイッターでチェックしていた、『徳川千姫読本』(内海昭佳著、歴研)も手に入れました。
徳川千姫読本 (歴研「人物読本」叢書)徳川千姫読本 (歴研「人物読本」叢書)
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まだざっと読んだだけですが、これまでの研究成果のまとめに多くの頁が割かれているという印象です。
ですので、従来の説を踏襲している部分も多々ありますが、一方で別の視点から改めて検討されている部分もあり、そこはとても面白く拝読しました。
義母茶々との関係についてはとくに偏った表現は見られなかったのですが、一方の江については一部辛辣で、「ネグレクト」という言葉を使って家光への冷遇を肯定し、表現されています。
とはいえ、決して安価ではありませんが、小説を除いて、千という括りではまとめられているものが割と少ないので貴重な一冊かもしれません。

大河ドラマが終わり、いつもの環境に戻りつつあることを個人的に嬉しく思います。
抜けている大河ドラマの感想も、必ず書きます。むしろ、抜けている部分のほうが語りたいことが多いので(こだわりが大きいからこそ続けて見ることができませんでした…)。

そして鶴松縁の妙心寺玉凰院、隣華院が特別公開されているので、ぜひ参拝したいと思っています。
もちろん史料読みもコツコツ続けて行きたいです。

今年も、例年通りマイペースに続けて行きますので、皆さま、ご指導のほどどうぞよろしくお願いいたします。

最後に、私の小学校の先生の座右の銘を。
「冬来たるなば、春遠からじ」
本年が良き年となりますようお祈り申し上げます。
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Comment

1. 無題

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
崇源院様に代わり、入道相国様が日曜日の顔になり、史実と予算の狭間にさらされることと思いますが、ブームを逆手に取れればと思っております。
中でも、寂光院あたりは建礼門院徳子の寺院、出来れば、焼失したあの建礼門院徳子木像をパネル化していただきたいなと思っております
また、「平清盛」展に行きましたが、肖像画類は源頼政画像が鎌倉時代以外は桃山時代、江戸時代のものばかり。されば、建礼門院木像のごとく、桃山時代、江戸時代の人物像だったらいいのにと思いました。細川頼之室画像=天瑞院画像のように、先の時代の人物像を描くのに桃山、江戸時代の人物の姿になっている可能性もあるかも。
待賢門院画像や八条院画像も江戸時代のものでした。

後、昨年来に高台寺掌美術館に行ったら、第三の高台院画像が出てました。最近、蔵から見つかったらしいです。
新たに肖像画が見つかって欲しいです。

2012.01.04 | ダイナゴン[URL] | Edit

2. 今年も宜しくお願いします

紀伊様
明けましておめでとうございます。
総集編の件、本当に驚きましたが、NHKも、せめてもの反省の意思を示した、という事でしょうから、今後に期待しましょう。
私の実家が、忠直卿の配流先、豊後国萩原のごく近所(萩原の菓子屋には『一伯』なる菓子も有)という事もあり、昨年末から越前関係の史料調べに力を入れています。かなり内容が錯綜していて大変ですが…。新井白石も大道寺友山も、当てに出来たものでは有りません。勿論、勝姫とも大いに関係ある話ばかりです。
まだまだ、慶長・元和辺りに知りたい事は山程有りますので、今年もご教示お願いいたします。

2012.01.05 | 武江[URL] | Edit

3. 新年おめでとうございます

あけましておめでとうございます。春ころに何度かコメントさせて頂いたブチイヌと申します。

その後、大河ドラマは馬鹿馬鹿しくなって見なくなってしまったのですが、紀伊さんのブログは折に触れて拝見しておりました。

個人的には、昨年の大河の一番の功績は、福田千鶴教授の著書が2冊上梓されたことではないかと考えております。約1年前、中公新書の「江」を読んだ時の新鮮な驚きは今も忘れません。

ところで、福田教授の「淀殿」の37頁に「淀君画像(桑田忠親著『淀君』より)として、詳しい説明なしで画像が載っていますよね。この画像、どういう素性なのだろうとずっと疑問に思っておりました。

今回、コメントをする前に、「何てHN使ってたっけなあ」とブログの過去記事を探していましたら、「養源院の肖像画」 http://ameblo.jp/chachahime-blog/entry-10757236050.html に目が止まりました。ここで「淀君[浅井氏]画像(伝):模写」として鮮明な画像で紹介されていたのですね。今ごろになって、1年越しの謎が解けました。

しかし、福田千鶴「淀殿」37頁の白黒写真では「形容のしようがない絵だな」と感じたのですが、全体の鮮明なカラー写真を見るとずいぶん印象が違いますね。

顔の部分は絵の具が落ちてしまっているように見えますが、着物の柄は十分美しく、劣化する前はそれなりに美しい絵だったように思えます。

いろいろ書き散らしてしまいましたが、本年もよろしくお願いいたします。

2012.01.07 | ブチイヌ[URL] | Edit

4. Re:無題

>ダイナゴンさん

明けましておめでとうございます。

ぜひぜひ寂光院はまたリベンジしたいです。徳子関連で、特別公開などあればよいのですが。
平氏縁の物、桃山や江戸時代の制作が多いことは驚きです。同じように戦続きの時代だったからでしょうか。制作された時代の新しい発見に繋がることを期待します。

「第三の高台院画像」は、とても興味があります。第一、第二は去年の特別公開で拝見したので、きっと見に行きたいです。
個人的にはやはり、どこからか確実な茶々姫の肖像が出てきてくれると嬉しいのですが…

今年もいろいろと教えてください。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

2012.01.09 | 紀伊@赤石いとこ[URL] | Edit

5. Re:今年も宜しくお願いします

>武江さん

明けましておめでとうございます。
総集編の件は、反省の表れなのでしょうか…。個人的には、臭い者には蓋をということかしら、と思ってしまったので、何とも複雑な思いです。

私は、今年も今までと変わらずマイペースではありますが勉強を続けて行きたいと思っております。
武江さんには、去年からたくさんのことを教えていただき、お世話になり、本当に感謝の気持ちに堪えません。
どうぞ本年も変わらぬご指導ご鞭撻のほど、こちらこそよろしくお願いいたします。

まずは勝関係ですね。私もいろいろと調べようとは思っていますが、『徳川実紀』以外手がかりがなく、いきなり行き詰っています(苦笑)

2012.01.10 | 紀伊@赤石いとこ[URL] | Edit

6. Re:新年おめでとうございます

>ブチイヌさん

御無沙汰しております。お元気そうでなによりです。

福田先生による二冊の江関係の著書は、賛否両論巻き起こりましたが、江という人物を真正面から研究・検討したという意味で、とても意義のある本であったと私は思っています。

養源院の伝茶々画像は、江の画像ともども、実際はだれの肖像画なのだろうかと未だに気になっています。
伝茶々画像のほうは、付箋通り市の肖像なのか、または養源院住職の血縁女性であるとか、はたまた江と逆になっているのではないかとか、いろいろと説が飛び交っておりますが、それらを見るにつけ、やはり少なくとも茶々のものではないなという思いを強くする一方です。
何か新しい発見、見解が出てくることを願ってやみません。

こちらこそ、こんな感じで相変わらずな私ですが、本年もよろしくお願いいたします。

2012.01.10 | 紀伊@赤石いとこ[URL] | Edit

    
プロフィール

紀伊

Author:紀伊
茶々姫(浅井長政の娘、豊臣秀頼の母)を中心に、侍女、ご先祖の浅井家女性(祖母井口阿古など)、茶々の侍女やその子孫、養女羽柴完子とその子孫を追いかけています。
ちょこっとものを書かせていただいたり、お話しさせていただくことも。





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メモ「赤石いとこ」名義で記事を書かせていただきました。

悲劇の智将 石田三成 (別冊宝島1632 カルチャー&スポーツ) 悲劇の智将 石田三成 (別冊宝島1632 カルチャー&スポーツ)(2009/06/06)
…改めて石田三成と茶々姫の“不義”を否定する記事を書かせていただきました。


メモ 参考資料としてご紹介いただきました。

めのとめのと
…茶々の乳母大蔵卿局を主人公描く歴史小説。茶々の祖母阿古の活躍も見どころ。
千姫 おんなの城 (PHP文芸文庫)千姫 おんなの城
…千の生涯を描いた作品。千が見た茶々をはじめとする人々の生き様、敗者が着せられた悪名が描かれる。


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