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茶々姫をたどる汐路にて

茶々姫研究日記(こちらが現行版になります)

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大河を終えて

 
怒涛の一年が終わりました。
その前年から出版ラッシュ、大河にちなんだイベントや講演などがありましたので、厳密には一年以上ですね。

私はビビリなので、メディアに茶々が取り上げられることについてあまりうれしくないのですが、結果的に宮沢りえさんのご好演もあって素敵な茶々姫だったと思います。

大河ドラマで取り上げられた利点としては、東福寺の完子の墓が再発見されたこと、江の宮殿、または書状が新たに二通再発見されたことなど、新たに発見、再発見があるのは視聴率はよくなくともそれだけ注目を集められることによるなによりの効果ですね。
前年より大河本が数多く出版され、嬉しい悲鳴をあげました。その中には残念に思うものも少なくなかったのですが、個人的に『江の生涯』、『誰も知らなかった江』、『江の生涯を歩く』は私にとってとても勉強になりました。
縁の地では、多く講演や展覧会が催され、これも嬉しい悲鳴でした。

私自身、茶々の妹なのに、江のことを今まであまり注目しておらず、大河ドラマをきっかけにいろいろな方に勉強させていただき、頂いたご縁は本当にありがたかったです。
江のことを知り、茶々の素顔の一片を更に知ることができ、三姉妹の絆についてもその深さを知り、ますます好きになりました。

一方、放送内容によって私の気分が上下したり、私自身無駄に気を使う性格もあって、それまでのように好き勝手にブログを書き辛くなったりもしました。
近年、小和田先生や跡部先生、福田先生のお力で茶々について大いに見直されていましたが、大河ドラマをきっかけに、聞かなくなって久しいような辛辣な評価を目にする機会が増えたのも事実です。

大河ドラマが始まったころ、つっこみどころが多くても新しい説をとりいれようとする姿勢が好きでした。
回を追うごとに、従来の大河ドラマとあまり変わらなくなってしまったのは、やはり低視聴率が原因だったのでしょうか。
特に姉妹が離れて以降、その絆を感じさせられる事例がたくさんあったのに、それらが描かれなかったのがとてもとても残念です。
ドラマの放送が順調であれば、制作陣のテンションが維持されれば、ドラマの内容自体も違っただろうし、注目度も一層増して、より新しい発見や再発見があったのでは、と思うとそこは無念で仕方ありません。
江について、もしくは江の周囲の人々(義母日秀や完子ら子どもたちなど…)について、よりディープに描けば、歴史を知らずとも、もっと感情移入できて魅力的だったのではと思います。

これほど三姉妹、茶々について注目されるチャンスはしばらくないでしょう。
来年から、またひっそり茶々姫を追いかける日々に戻ります。
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Comment

1. 無題

紀伊様
「まさ」は、最終回か、その前の回かに唐突に現れたと思います。内容を、一週間記憶に留めておくのも難しい大河でしたので、もしかすると、誕生に触れられていた可能性はあります(笑)。
総集編は、前半と後半の矛盾を、どう編集するんでしょうか?戦国の出来事の説明番組になりそうな予感はありますが。
ただ、仰る通り、放送に付随するプラス面はあったようで、調べ事の動機付けにもなりましたし、情報を得やすくもなりました。紀伊さんにも、役に立つ情報を沢山頂く事が出来ました。今後も宜しくお願いします。
そう言えば、大河の方で、ほとんど出番が無かったので、勝姫について論じるタイミングを逸していました。実は、福田説の中で、最も論拠が弱いのは、勝姫なのですが…。これについては、また後日。あのような大河でも、終わってみると、多少虚脱状態なので(笑)。
とにかく、この1年余お疲れ様でした。

2011.12.07 | 武江[URL] | Edit

2. Re:無題

>武江さん

あけましておめでとうございます。
例によってお返事が遅くなりまして、申し訳ありません…

こちらこそ、大河のお陰で武江さんと知り合うご縁を頂き、またたくさんのことを教えていただき感謝の念に堪えません。

武江さんの徳川勝論、とっても気になります。是非是非、お聞かせいただけると嬉しいです!
勝については私としても一番情報が少なく、気になっているところです。
ただ、先日江に仕えていた人が、勝の輿入れに際し勝付きとなったという史料を見て、江との繋がりを感じました。

大河は平安時代末期に衣替えしてしまいましたが、私は本年も来年もずっとこの時代に居りますので、いろいろとお話できればとても光栄です。

いろいろと力不足な私ではありますが、どうぞ本年もよろしくお願いいたします。

2012.01.03 | 紀伊@赤石いとこ[URL] | Edit

3. 謹賀新年

紀伊姫様 怒涛の一年が過ぎましてございます。
「江」は大河史上初最低・最悪のみならず、私が見たあらゆるドラマの中でこんなに不快感を抱いたのはありません。作品として浅いのは幾らでもありますが、アレは根拠のない確信を持って、あさっての方向に行ってしまいました。三姉妹遭難で、お気の毒なことでした。

昨年12月 女優の村松英子さんにお目にかかりました。60年代の終わりにTVドラマ「大坂城の女」で茶々姫をなさってます。(晩年は木暮みちよさん) 凛としてさぞやお綺麗であったろうと思いますが、村松家は幕臣のお家柄なのですよね。当時のビデオはなさそうで、残念です。

希望は過去にしか無いのでは余りに寂しいです。りえ茶々さんは好演してましたが、他の二姉妹との交流、大坂城内の葛藤、江戸と駿府の緊張関係など、全てスカスカでしたものね。アレを忘れるためにも、「政治」をキチンと描きながら、美しいリベンジを期待したいものです。

2012.01.05 | レッドバロン[URL] | Edit

4. 訂正

HN レッドバロン=もとい私(渡邊markⅡ)です

2012.01.05 | 渡邊markⅡ[URL] | Edit

5. Re:訂正

>渡邊markⅡさん

去年の大河ドラマは、複雑な気持ちが過ぎて、何とも云う言葉が見つかりません。リベンジ…あれば嬉しいような、また気をもまなければいけないのでやめてほしいような、こちらも複雑な気持ちです。

2012.01.09 | 紀伊@赤石いとこ[URL] | Edit

    
プロフィール

紀伊

Author:紀伊
茶々姫(浅井長政の娘、豊臣秀頼の母)を中心に、侍女、ご先祖の浅井家女性(祖母井口阿古など)、茶々の侍女やその子孫、養女羽柴完子とその子孫を追いかけています。
ちょこっとものを書かせていただいたり、お話しさせていただくことも。





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メモ「赤石いとこ」名義で記事を書かせていただきました。

悲劇の智将 石田三成 (別冊宝島1632 カルチャー&スポーツ) 悲劇の智将 石田三成 (別冊宝島1632 カルチャー&スポーツ)(2009/06/06)
…改めて石田三成と茶々姫の“不義”を否定する記事を書かせていただきました。


メモ 参考資料としてご紹介いただきました。

めのとめのと
…茶々の乳母大蔵卿局を主人公描く歴史小説。茶々の祖母阿古の活躍も見どころ。
千姫 おんなの城 (PHP文芸文庫)千姫 おんなの城
…千の生涯を描いた作品。千が見た茶々をはじめとする人々の生き様、敗者が着せられた悪名が描かれる。


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